2002-08-06 ArtNo.29428
◆LNミタル・グループ、SAILのトップ・タレントをリクルート
【ムンバイ】成長の潜在性を有しながら経営難に陥った世界各地の鉄鋼プラントを買収、徹底したコスト削減策によりこれを立て直すことを通じて、世界第2の鉄鋼会社にのし上がったスチール・タイクーン、Lakshmi N Mittal氏は、海外事業の管理を委ねるためインド鉄鋼業界の指導力を備えた隠れた人材を物色している。
エコノミック・タイムズが8月3日消息筋の言として報じたところでは、目下、LNMグループがリクルートを目指しているのは、Rashtriya Ispat Nigam Ltd (RINL)が経営するVizag Steel Plantの元マネージング・ディレクター、BN Singh氏と見られる。Singh氏が在職中にVizag Steel Plantは11年ぶりに利益を計上した。しかし同氏は先月一身上の理由から同社を退職した。
Singh氏はSteel Authority of India Ltd (SAIL)及びTata Iron and Steel Company Ltd (Tisco)のキー・ポストを務めた経歴を有するが、鉄鋼省やVSP筋によると、VSPを傘下に収めたSAILのトップ・ポストが約束されなかったことが、同氏の自尊心を傷つけた可能性が有ると言う。
LN Mittal氏はこれまでにも国営鉄鋼会社の複数の幹部を雇用した前歴が有り、これらにはSAILの元会長MRR Nair氏の他、何れもSAIL元幹部のMalay Mukherjee氏、Narendra Chaudhary氏、KAP Singh氏が含まれる。
LNMグループは目下、南アフリカ企業Iscorの34%権益の買収を図っている。LNMはIDCからIscor持分を買い取るとともに、公開市場でIscorシェアを買い足す計画だ。目下LNMグループの鉄鋼生産能力はIscorを含め、3500万トンに達する。最近株式買収契約を結んだチェコのNova Hutを含めると3800万トンになり、世界最大の鉄鋼会社Arcelorの4400万トンに次ぐキャパシティーになる。
LMNグループは中核とするIspat International NVとLNM Holdings NVの他、Ispat Sidex、Ispat Annaba、Ispat Unimetal、Iscor Limited、Ispat Mexicana、Ispat Karmet等を傘下に収め、米国、カナダ、メキシコ、フランス、ドイツ、カザフスタン、インドネシア、トリニダードを含む13カ国に鉄鋼プラントを設けている。
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