1995-08-29 ArtNo.2942
◆<比>電力会社Meralcoの好業績に投資家注目
【マニラ】フィリピンの主要な電力供給会社マニラ・エレクトリック・カンパニー(Meralco)はアジアの他の公益事業会社が光彩を失う中で依然として内外の投資家の注目を呼んでいる。
フィリピンの国内総生産の40%を生み出しているマニラ市内とその周辺における電力供給を手掛けるMeralcoは94年度に前年比122%増の36億2000万ペソ(S$1.98億)の純益を計上したが、これは急増する需要と同社の送電/配電能力の向上に負うものと見られている。フィリピンの主要財閥ベンプレス・グループの一翼を担う同社は昨年11月には国営ナショナル・パワー・コープ(NPC)との10年契約に調印、これにより独立電力供給業者(IPP)からも電力供給を受けられるようになった。同社はまたそれ自身IPP事業に進出、215MW(メガワット)の発電所を経営するファースト・プライベート・パワー・コープに20%出資している。またマニラ市内のロックウェル・プロパティーの商住複合開発にも乗り出した。今年上半期の同社純益の成長率は33%で、通年では16%に鈍化が見込まれているが、マニュエル・ロペス社長は昨年の例外的な好成績には及ばないにしても、国内経済の8-10%の成長に伴う需要拡大、電力料金の値上げ、電力盗用のに伴う損失率の下降、IPP事業や不動産開発に伴う副収入から、向こう3年間引き続き堅調な利益拡大が見込めるとしている。(BT:8/26)
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