2002-08-05 ArtNo.29408
◆インド工科大学、スーパー電算バイオインフォ・センター開設
【ニューデリー】政府はスーパーコンピューティング全国幹線網の構築に向け、インド工科大学(IIT:Indian Institute of Technology)デリー校内に生命情報科学/数理生物科学のための最先端のスーパー・コンピューティング施設“Supercomputing bio-informatics Centre(SBC)”を設けた。
インディアン・エクスプレスが8月1日報じたところによると、SBCはゲノミクス/プロテノミクス/薬品設計領域における計算機内の実験・調査(insilico)を手がける。プロジェクト主任B Jayaram教授によると、これまでに2クロー(US$41万)が投資されたSBCには70プロセッサー搭載のSun cluster (900 MHz Ultra Sparc III)と16プロセッサー搭載のPC clusterが装備されており、合計演算能力は150ギガフロップス(gigaflop:One billion floating-point Operations per second/浮動小数点演算毎秒10億回)。Sun Microsystemsがインフラの構築を、地元のWiproがシステム統合を引き受けた。
IIT Delhiは目下SBCのために独自の『gene to drug proof of concept』ソフトウェアを開発している。
Murli Manohar Joshi人材開発相はSBC開所式の席上、「SBC開設の目的はinsilico薬品開発/ゲノム解析領域におけるインドの貢献を拡大し、数理生物科学(computational biology)上における基礎研究を促すことにある」と挨拶した。この日は、『gene to drug』ソフトウェアのアルファー・バージョンもお披露目されたが、Joshi人材開発相はさらに「宇宙研究/核研究/ソフトウェア/情報技術領域のニッチ開拓に努めてきたインドは、今やバイオテクノロジー/バイオインフォマティクス領域の世界的指導者になるための挑戦の時機を迎えている。同飛躍は向こう5年内に実現されねばならない」と付言した。
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