2002-07-30 ArtNo.29387
◆HCL、新合弁戦略武器に米国リテール市場開拓目指す
【ニューデリー】HCL Technologiesはそれぞれ異なる領域の専門知識を備えた企業と一連の合弁会社を設立し、新たな領域を開拓する新戦略に基づきフォーチュン500アパレル・メジャー、Jones Apparel及び米国拠点のAnswerthinkとそれぞれ合弁会社を設立、米国市場の開拓に乗り出した。
エコノミック・タイムズが7月29日報じたところによると、新合弁会社HCL Jones Technologiesは、Jones Apparelグループの様々な部門やアパレル関連の他の卸/小売り企業に、ソフトウェアの開発/保守/導入サービスを提供する。
Jones Apparel Groupはリソースと小売り領域の専門知識を合弁会社に提供するとともに、一定額の売上も保証する。これに対してHCL Technologiesは資金とオフショア・サービスの経験を提供する。
HCL Technologies AmericaのRaj Sirohi社長兼CEOによると、米国のリテール産業はインドのそれとは大きく異なる。履き物に関して言えば、インドなら30~40のデザインを準備すればこと足りるが、米国では500種類以上のデザインを必要とする。そこで市場のニーズを理解するため、米国小売りメジャーと提携、バリュー・チェーンを遡らねばならないと言う。
もう1つの合弁会社HCL-Answerthinkは、インドと欧州をリンクしたカスタマイズされたアプリケーションの開発、製品サポート、アプリケーション・メンテナンス・サービス、アプリケーション・リポーティング・サービスを提供する。米国拠点のAnswerthink Incは顧客にコスト競争力の有るオフショア開発サービスを提供する。
目下、HCLは米国小売市場の製品会社をスカウトしており、石油化学、製薬部門を次のターゲットにしているようだ。
HCLは今年の売上の5~6%、成長の2~3%が、この種の合弁事業によりもたらされるものと予想している。ちなみに企業買収や他社との合弁は、2002年3月期の売上の13%に貢献したと言う。
|