2002-07-29 ArtNo.29371
◆RIL、IPCLダヘジ工場にPVC製造施設増設検討
【バローダ】Reliance Industries Ltd(RIL)はIndian Petrochemicals Corporation (IPCL)のグジャッラート州Dahejコンプレックスに1000クロー(US$2.04億)以上を投じて年産15万MT(メートル・トン)のポリ塩化ビニール(PVC)製造施設を増設する可能性を検討している。
エコノミック・タイムズが7月26日伝えたところによると、RILは同プロジェクトの第1段階としてPVCの主要原料二塩化エチレン(EDC:ethylene di-chloride)の安定供給を確保する策を研究している。消息筋によるとRILは2つのオプションを秤に掛けている。その1つはGujarat Alkalies and Chemicals Ltd(GACL)がダヘジに設けた苛性ソーダ工場から副産物のEDCを調達することで、第2のオプションはIPCL自ら苛性ソーダ・プラントを設けること。
EDCはRILがグジャラート州Haziraに設けた石油化学コンプレックスの唯一の欠落リンクで、ハジラにおける独自のPVC事業では公開市場でEDCを調達している。このためRILは1年前からGACLとEDCのソーシングに関して商談を進めており、一時はGACLと合弁でEDCを製造することを検討した経緯もある。
PVCの需要は年率10%の成長を遂げており、最も魅力有るポリマー製品の1つに数えられている。インドは現在年間80万トンのPVC製造能力を有し、向こう6年間に同キャパシティーは140万トンに拡大するものと予想されている。
IPCLは現在既にダヘジに年産15万トンのPVCプラントと日量400トンの苛性ソーダ・プラントを有し、後者で製造されたEDCを前者の原料として使用している。仮にIPCLの既存苛性ソーダ・プラントを拡張するとすれば、新規PVCプロジェクトの原料を自給できるが、苛性ソーダ・プラントの拡張に500クロー(US$1.02億)の追加投資を必要とする。それに引き替え隣接するGACLは日量400トンの苛性ソーダと350トンの塩素を製造するキャパシティーを備えており、即座に利用できる。いずれを選択するかはRIL管理層の判断にかかっていると言う。
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