【ニューデリー】経済全般のスローダウンで、商業不動産価格が急降下する中、多くの企業が購買契約を敬遠し、リース契約を結ぶようになっている。
エコノミック・タイムズが6月30日報じたところによると、不動産会社Knight Frank Indiaはムンバイにおける商業不動産取引の96%がリース及びライセンス契約方式を採用しているものと見積もっている。
こうした中で、商業不動産価格は住宅不動産価格以下に下降したが、これは未だかってなかった現象と言える。こうした逆転の主因は供給過剰で、不動産市況が改善に転じた1999-2000年当時着工された商業不動産プロジェクトが、今続々売り出されていることを背景として指摘できる。例えばムンバイのWarden RoadやMalabar Hillにおける高級住宅不動産プロジェクトの平方フィート当たり価格は依然として1万5000~2万ルピーだが、中央ビジネス街のNariman Pointでは、平方フィート当たり8000~1万2000ルピーでも、バイヤーを見い出せない情況にある。
ムンバイにおけるKnight Frankの不動産指数は2002年初までは依然12%の伸びを見ていたが、供給増と外国投資家の撤退が懸念される中で、価格は下降に転じた。C B Richard EllisもKnigh Frankも、商業不動産価値の下降局面が今年末まで持続すると予想している。