2002-06-25 ArtNo.29125
◆ケーブル製造会社、今年は損失計上:信用格付け会社
【ムンバイ】インドのテレコム・ケーブル製造会社は、顕著な販売量の縮小、大幅な値下がり、競争の過熱から2003年3月期年度に損失を計上するものと予想される。
エコノミック・タイムズが6月24日報じたところによれば、信用格付け情報サービス会社Credit Rating Information Services of India Ltd(CRISIL)は最新の業種別Crisil-INFACレポートの中で以上の見通しを伝えている。それによると、取り分けJFTC(jelly-filled telecom cable)部門はBharat Sanchar Nigam Ltd(BSNL)の注文量の51%縮小と、ケーブルの19%値下がりで赤字経営に陥る見通しだ。
BSNLは農村地区における新規回線はできるだけワイヤレス・アクセスを使用し、コストの削減を図っている。新規回線に占めるワイヤレス・ラインのシェアは2003年3月末までに45%に1%ポイント上昇、JFTCの需要は2001-02年の5460万kmから2005-06年までに2430万kmに減少するものと見られる。
また1km当たり497ルピーに下降した現在の価格でBSNLにJFTCを納入したならケーブル・メーカーは純損失を出さざるを得ない。一部の業者はBSNLへのJFTC納入を見合わせる可能性があるものの、大部分の業者はサプライヤー格付けを維持するため、納入に応じるものと見られる。
一方、過去3年間に新たに15社がJFTC製造事業に参入、別に5社が今会計年度中に営業を開始する見通しのため、ケーブル業者間の過当競争も益々深刻化している。
BSNLや民間部門の光ファイバー・ケーブル(OFC)需要は2002-03年までに2500万ファイバー・キロに11%の成長が予想される。また全国長距離電話網や各都市間のネットワーク拡張等で2002-03年から2006-07年の間にさらに22%の拡大が見込まれる。しかし国際テレコム・プレーヤーのネットワーク計画のスローダウンから、OFC1km当たりの価格は、2000年11-12月の80米ドルから2002年6月の14-15米ドルに急落している。
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