2002-06-20 ArtNo.29086
◆韓国/台湾、インド向けポリエステル輸出を大幅に拡大も
【ニューデリー】アジア市場に設備過剰状況が生じる中で、韓国と台湾が向こう1年間にインド向けポリエステル輸出を大幅に拡大する可能性が予想されている。
ビジネス・スタンダードが6月19日、Reliance Industries Ltd(RIL)スポークスパースンの言として伝えたところによると、ポリエステルと高純度テレフタル酸(PTA)の最大の輸入国の1つに数えられる中国では、既存施設の拡張に加え、2~3の新プラントが2003年までにフル稼働するため、向こう12ヶ月間に少なくとも300万トンのキャパシティーが追加される。これにより中国は国内需要のほぼ80%を自給できるようになる。韓国と台湾は、これまでポリエステルとPTAの中国向け輸出の主役を務めて来たが、中国の製造能力が拡大する中で、新市場の開拓に乗り出すものと予想される。
しかしインド国内のポリエステル需要は年率約10%の成長を見ているため、譬え輸入が急増しても、価格は今後2、3年安定を維持する見通しだ。インドの国民1人当たりのポリエステル消費量は低く、成長の潜在性は極めて大きい。このため国内の既存プレーヤーは何ら脅威を受けない。
PTAとポリエステルの価格は過去数ヶ月値上がりしており、PTAの国際価格は今年1月には460米ドル前後だったが、過去2、3ヶ月に10~15%値上がりしたと言う。
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