SEAnews 2002-06-11 ArtNo.29017

【ニューデリー】連立与党全国民主連盟(NDA:National Democratic Alliance)は日曜(6/9)に首相官邸で会合、次期大統領候補の人選を協議したものの、コンセンサスは得られなかった。
インディアン・エクスプレスが6月9／10日伝えたところによると、ＮＤＡの次期大統領候補者としては、Krishan Kant副大統領、マハラシュトラ州のPC Alexander知事の他、著名な科学者Dr Abdul Kalam氏、ラジャスタン州の首席大臣を務めた経歴も有するインド人民党(BJP:Bharatiya Janata Party)幹部Bhairon Singh Sekhawat氏、法律家のDr LM Singhvi氏の名が取りざたされている。
これ以前にはKant副大統領の大統領昇格が有力視されており、NDAを外部から支えるTelugu Desam Party (TDP)も副大統領の昇格を支持しているとされる。しかし同党は表向きには首相に人選を一任している。
連立政権を率いるＢＪＰは、マハラシュトラ州知事としての政治的手腕を評価し、Alexander氏を押しているようだ。
一方、野党側ではMulayam Singh Yadav氏に率いられるSamajwadi Partyが、国民会議派や左翼とともに日曜夕刻、大統領府(Rashtrapati Bhavan)に赴きKR Narayanan現大統領に再選を求めた。Narayanan大統領は公式に表明した訳ではないが、続投せぬ考えと言われる。
ＮＤＰは野党サイドの攻勢に加え、内部のＴＤＰやGeorge Fernades氏に率いられるSamata Partyが、それぞれの好みを表明する中で、統一候補を打ち出せぬ状況に陥っている。ＴＤＰのリーダー、アンドラプラデシュ州のN Chandrababu Naidu首席大臣は、先週金曜、バジパイ首相に人選を一任する考えを表明する一方、全国民に受け入れられるような候補者を指名し、ＢＪＰのタカ派やSangh Pariwar(ﾋﾝﾄﾞｩｰ原理主義組織)に支持されたBhairon Singh Shekhawat氏などを指名しないよう注文を付けた。Samata筋によると、同党はKant副大統領よりはAlexander知事を好感していると言う。