2002-06-10 ArtNo.29015
◆熱間圧延鋼メーカー、アドバーンス・ライセンス輸入に憂慮
【ニューデリー】ウクライナとロシアからの熱間圧延鋼の輸入には、反ダンピング税が課されているにも関わらず、何ら阻害されておらず、かえって総輸入量の60%にまで膨張している。
インディアン・エクスプレスが6月8日報じたところによると、これらの鋼材はアドバーンス・ライセンス・ルートを通じて輸入されており、総輸入に占める比率は1998-99年の28%、18万9209トンから1999-00年の52%、23万4107トンに拡大、2000年4月から2001年9月の間には総輸入の65%、50万4516トンに達した。これらの鋼材には不良品や欠陥品も含まれており、国内価格に深刻な影響を及ぼしている。
外国貿易総監(DGFT:Directorate-General of Foreign Trade)オフィス筋によると、鉄鋼省は最近商工省に同問題を提起、目下関係方面が検討を加えている。アドバーンス・ライセンスの趣旨は輸出を振興することに有り、もし同ライセンス下の輸入により国内業界が打撃を受けているとすれば、政府は問題に検討を加えると言う。
鉄鋼業界筋によると、アドバーンス・ライセンス取得者には、原材料を輸入後18ヶ月(さらに6ヶ月延長も可)以内に製品を輸出することを義務づけているが、こうした輸入品の多くが直接・間接に国内市場に流入している。このため国内熱間圧延鋼業者は大きな値下げ圧力を被っていると言う。
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