2002-06-07 ArtNo.28994
◆SAIL、CAG報告の如何で産業財政再建局の監督下に?
【ニューデリー】Steel Authority of India Ltd (SAIL)は会計監査総監(CAG:Comptroller and Auditor General)の今年9月の報告書の内容如何では、産業財政再建局(BIFR:Board for Industrial and Financial Reconstruction)に報告義務を負うことになる。
ビジネス・スタンダードが6月6日伝えたところによると、累積損失が純資産(net worth)の50%を超えた企業は、BIFRに報告義務を負うが、SAILの2001-02年の純損失は1706.89クロー(US$3.48億)と、2002年3月31日現在のSAILの純資産2457.4クロー(US$5.01億)の67%に達している。
政府筋は、「SAILはCAGの報告書を待つ必要がある。同報告書は自己資本のステータスにハイライトを当てることになり、その時初めてSAILはBIFRに報告すべきか否かの最終決定を下すことになる」と語った。同筋によると、現状ではSAILはまだBIFRに報告を行う必要がない。またBIFRへの報告義務を負うたとしても、そのことで直ちに、SAILが不健全企業(sick)の宣告を受けることを意味しない。損失額が自己資本総額を超過した場合に初めて不健全企業と判定されるが、SAILはまだそこまで行っていない。
業界観測筋によると、譬えBIFRに報告義務を負うたにしても、SAILの先行きに赤信号が灯った訳ではない。その実SAILは2002-03年度に520クロー(US$1.06億)のコスト削減を予定している他、2002年4-5月には36%の売上増を実現、業績の顕著な改善を見ていると言う。
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