【ニューデリー】Steel Authority of India Ltd (SAIL)とEssar Steel Ltd(ESL)は、6月から熱間圧延(HR)コイルを再値上げする計画だ。
ビジネス・スタンダードが6月1日報じたところによると、Tata Iron and Steel Company Ltd (Tisco)は、これ以前にHRコイルのトン当たり価格を6月から700~800ルピー引き上げると発表した。同社は4月にもHRコイルのトン当たり約1000ルピーの値上げを行っており、今会計年度に入って以来2度目の値上げ。
SAIL幹部は「6月に値上げを行う方針だが、最終決定はまだ行っていない。また値上げ幅も決定する必要がある」と語った。SAILの6月の値上げは、今会計年度に入って以来3度目で、同社は4月1日にHRコイルをトン当たり900ルピー、5月1日にさらに900~1000ルピー値上げした。SAILオフィシャルは「2度の値上げは、市場に抵抗なく受け入れられた」とし、モンスーン後に一層の値上げを行う考えを示唆した。また同幹部は第1四半期(4-6月)の利益計上に期待を表明した。
一方、ESL筋は、6月にHRコイルをトン当たり1000ルピー値上げする考えを明らかにした。
HRコイルの下流部門ユーザー、例えば冷間圧延(CR)コイルメーカーらは、HRコイルの値上がりを顧客に転嫁する考えを表明している。CRコイルの製造を手がけるBhushan Steel & Strips Ltd幹部は、「CRコイルの価格は直接HRコイル価格にリンクしている。もし後者が上昇すれば、我々は当然製品価格を引き上げる」とするとともに、値上げ幅がトン当たり500~700ルピーになることを示唆した。ちなみにHRコイルの国際価格は過去2、3ヶ月間にほぼ20%上昇している。