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2002-05-23 ArtNo.28866
◆インド鉄鋼会社、欧日メーカーの空白に乗じ対米輸出拡大
【ムンバイ】米国政府の保護関税導入により、欧・日・韓・台等の鉄鋼メーカーが米国市場から閉め出された空白に乗じ、インドの鉄鋼メーカー各社が対米輸出を急速に拡大している。
エコノミック・タイムズが5月20日報じたところによると、米国は年間約400万トンの鉄鋼製品を輸入しており、これまでは台湾、韓国、日本がその半ばを供給して来た。しかし今やこれらの諸国からの輸入はストップ、残された膨大な市場をインドの主要鉄鋼メーカー各社が争奪する状況が生じている。業界筋によると、こうした空白全てがインド企業により埋め合わされた訳ではないが、かなり大きな部分にのぼる。
例えば、インドの亜鉛鍍金鋼板の対米輸出は2年前には2万トンほどだったが、昨年は5万トンに拡大、今年はこれまでに既に10万トンに達しようとしている。インドにおける亜鉛鍍金鋼板輸出の主要プレーヤーとしては、Jindal Iron and Steel Company(JISCO)が筆頭に挙げられ、Tata Iron and Steel Company Ltd(TISCO)とIspat Industries Ltd(IIL)がこれに続く。特にIILは亜鉛鍍金鋼板の製造を拡大、これまでの売り上げ不振の挽回を図っている。
また厚さ30mmの亜鉛鍍金鋼板のトン当たり価格は540米ドルと、昨年のそれを50米ドルほど上回っている。大部分のメーカーが亜鉛鍍金鋼板の製造を拡大したことから、熱間圧延鋼の価格も上昇、国内市場には供給逼迫も生じている。
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