2002-05-16 ArtNo.28821
◆今年のGDP成長率4.5%に鈍化:経済監視センター
【ムンバイ】インド経済監視センター(CMIE:Centre for Monitoring Indian Economy)は、今年(2002-03)の経済状況が一層悪化し、国内総生産(GDP)成長率は昨年の5.7%から4.5%に鈍化するとの見通しを発表した。
エコノミック・タイムズとデカン・ヘラルドが5月14/15日伝えたところによると、CMIEは最新月間報告書の中で、昨年(2001-02)の経済状況は1991年以来最悪だったが、今年の状況はさらに悪化すると見通している。ちなみに中央銀行は今年通年のGDP成長率が6~6.5%に回復すると予想している。
CMIEは、農業部門の成長率が昨年の7.2%からわずか2%に減速すると予想する一方、工業部門の成長率は昨年の2.7%から3.5%に多少改善すると見ている。サービス部門の成長率は昨年の6.6%とほぼ等しい6.5%と予想されている。ちなみにインドでは、農業と工業がGDPに各25%前後貢献、サービス部門が残りを占めている。
農業部門の中では、脂肪種子の生産が6.4%の伸びを見るものの、穀物生産は横這いにとどまり、農産物全体としては1.5%の成長が予想されている。
また食品生産と資本財部門はマイナス成長、石油精製業は成長鈍化が見込まれている。サービス産業の中ではテレコム部門が健全な成長を遂げる見通しで、セメント産業も引き続き好調が予想されている。
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