2002-05-09 ArtNo.28790
◆今年2/3月の貿易実績、景気早期回復の期待裏切る
【ニューデリー】今年2月と3月の輸出は辛うじてプラス成長を記録したものの、非石油産品輸入伸びは一層鈍化、景気の早期回復見通しに疑問を生じさせた。
エコノミック・タイムズが5月6日報じたところによれば、輸出成長が外需動向の明白な指標なら、非石油製品輸入の伸びは、中間財の需要動向を反映している。
商工省のデータによると、昨年(2001-02)通年の石油輸入は12.7%下降したのに反して、非石油製品輸入はまずまずの7.4%の成長をマークした。しかし仔細に見ると、非石油製品輸入は昨年第2四半期に16.7%成長をマークした後、第3四半期には9.4%、第4四半期には6.8%と、鈍化傾向を辿っており、2002年3月に限っては6%のマイナス成長を記録した。
輸出に関しては、連続8ヶ月に及んだマイナス成長の後、2001年12月にプラス成長を回復、2002年1月には18%の成長を記録したことから、景気復調の期待が高まった。しかし、2月と3月の成長率は各0.76%と0.78%にとどまり、1月の急成長は一時的な乱気流に過ぎなかったのではないかと見られている。
とは言え国際経済の復調に伴い、今年は輸出パフォーマンスが改善すると期待する向きもある。国際通貨基金(IMF)は今年(カレンダー・イヤー)の世界貿易が2.5%の成長を遂げると予想しており、こうした復調は主に下半期に生じるものと予想されている。またルピーの軟化も輸出成長の刺激要因の1つになるものと見られる。ルピーの為替レートは昨年12月から今年3月の間に2%以上下降している。
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