2002-05-03 ArtNo.28740
◆牧野、エンジニアリング業務のアウトソーシング準備
【バンガロール】マシニングセンター製造の牧野フライス製作所は、インドでエンジニアリング業務をアウトソーシングし、地元のエンジニアリング技術を梃子にグローバル・ビジネスの機会を開拓する計画だ。
ビジネス・スタンダードが5月1日報じたところによると、シンガポールをベースにするMakino Asia Pte LtdのMoh Chong Tau重役(CEO)は同紙に以上の消息を語った。それによると、インドはエンジニアリングに関わる人材/技術/知識面で中国を凌駕している。先週カルナタカ州Bangaloreにテクニカル・センターをオープンした牧野は、インドをインド国内市場だけでなく、国際市場における事業拡張の拠点と見なしており、インドにおけるリソースを中国や欧州ひいては米国市場の開拓に利用、また日本におけるエンジニアリング作業にも活用することを目指している。インドにおける投資や営業活動の指揮は、シンガポールに設けたアジア本部がとる。
インドにおける営業を担当するA Vijay Simha重役(GM)によると、既に6年前にインドにオフィスを設け、当地顧客のために機械の輸入販売を行って来た牧野は、現在インドで3つのタイプのビジネスを手掛けている。
その1つトレーディングは2003年までに70~80クロー(US$1430万-1635万)の売上が見込める。この内、インドにおける調達業務と、牧野のライセンス下に社外で委託製造されたコンポーネントから、それぞれ40クローの売上が見込める。
エンジニアリング・サービスの輸出はまだ僅かだが、最終的にインドにおけるエンジニアリング・サービスの85%が海外に輸出されることになる。エンジニアリング・サービス輸出は牧野がインドで手掛ける最もエキサイティングな期待されるビジネスである。
エンジニアリング・ソリューションは製造業務とエンジニアリング・サービス業務の2部分から成る。製造業務はまた2部分に分かれ、その1つはシンガポールで完成品に仕上げられるユニット・アセンブリー、もう1つはパーツの製造だが、後者にはアウトソーシングやベンダー・デベロプメントも含まれる。
エンジニアリング・サービスも2部分から成り、その1つにはプロセス・エンジニアリング/プログラミング/CAD・CAM/ドキュメンテーション/産業用ソフトウェアが含まれる。もう1つは狭義のエンジニアリング・サービスで、海外マンパワーの配分やブレイン・パワーの輸出が含まれる。
牧野はトータルな製品支援のためのエンジニアリング・ノーハウをアウトソーシングすることにより競争力を強化する戦略を採用しており、同戦略の拠点としてインドを利用すると言う。
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