SEAnews 2002-04-26 ArtNo.28697

【ニューデリー】これまでブランド・パーソナル・コンピューター(PC)メーカーから低品質なグレー・マーケット・オペレーターと蔑まれて来た地元ＰＣ組み立て業者は、今やIntel、AMD、Samsung等のビッグ・プレーヤーの支持を得、表舞台で“システム・インテグレーター”として勢力を拡大している。
エコノミック・タイムズが4月21日伝えたところによると、どうして大手多国籍情報技術(IT)企業がこうしたシステム・インテグレーターに一目置くようになったかと言えば、これらの業者はインドＰＣ市場の65％のシェアを握り、取り分けホーム・マーケット市場をほとんど独占しているためである。
小規模で未組織なＰＣアセンブラーに最初に注目したインテルは、インテル純正ディラー(GID:Genuine Intel Dealer)プログラムの下、過去6年間にアセンブラー2000社をＧＩＤとして公認した。これらのアセンブラーはインテル純正品の使用を奨励されるとともに、半年ごとの合同会議や定期的技術講習会に参加することにより、ＰＣ組み立ての基礎ノーハウを伝授されている。
インテルのAmar Babu重役(ﾁｬﾝﾈﾙ担当GM)は、「同社の努力の中心は、純正部品と適切な技術を用いて組み立て作業を行うＰＣアセンブラーに良心的サービスの提供を奨励すること」と語った。
一方、インテルの主要ライバル、年商39億米ドルのAdvanced Micro Devices(AMD)は、全ての玉子をインドＰＣアセンブラーのバスケットに投じた感が有る。ＡＭＤのカントリー・マネージャー、Sanjeev Keskar氏は、「4ヶ月前までは専らアセンブラーを対象に営業して来た。今日と言えども売上の大部分はＰＣアセンブラーとのビジネスで占められている。ＡＭＤにとってはＰＣアセンブラーはビジネスの根幹を成している」と語った。
ＡＭＤはこれまでにデリーとマハラシュトラ州Mumbaiの80社以上のアセンブラーに“ゴールド・サティフィケーション”と称する認定証を発行、インターネットや合同会議を通じて最新のノーハウを提供している。
一方、韓国のSamsungはメモリやモニター等のコンポーネントをアセンブラーに売り込み、大きな売上を上げている。同社はサムソン公認システム・インテグレーター(SASI:Samsung Authorised Systems Integrator)プログラムの下、定期的に600社以上のアセンブラーに訓練や会議への参加機会を提供している。
少なからぬハードウェア・エキスパートは、ＰＣアセンブラーもブランドＰＣメーカーも、同じ台湾製や米国製のコンポーネントを用いてＰＣを製造しているため、両者の間に品質面の差はほとんど存在しないと評している。