2002-04-26 ArtNo.28689
◆商用車メーカー、国内景気の不振から輸出拡大に注力
【ムンバイ】インドの大手商用車メーカーは国内市場の不振から輸出に重心を移動しており、Tata Engineering and Locomotive Company Ltd(Telco)/Ashok Leyland Ltd(ALL)/Eicher Motors Ltd(EML)等は総売上に占める輸出の比率を、昨年(2001-02)の6~8%から今会計年度は10~15%に拡大することを目指している。
エコノミック・タイムズが4月22日報じたところによれば、昨年は1万1426台の商用車が輸出され、この内、中大型商用車が4656台(前年5510台)、軽商用車が6770台(前年8260台)と、それぞれ全体の41%と59%を占めた。
ALLの中大型商用車輸出は前年比9%、軽商用車輸出は同38%、それぞれ下降した。ALLのR Seshsayee重役(MD)によると、今年は輸出に力を入れ、特にエジプトと南アフリカ市場の開拓に照準を合わせている。昨年は、スリランカやバングラデッシュ等の近隣諸国で仕様上の問題が生じ、輸出の下降を招いた。昨年は約4万台の生産台数中6%を輸出したが、今年は同比率を10%に拡大することを目指していると言う。
国内最大の商用車メーカーTelcoの昨年の中大型商用車輸出は前年比18%、軽商用車輸出は、同34%下降した。こうした中でTelcoは、国内販売の低迷を補う狙いからマレーシア、スリランカ、湾岸諸国等の伝統市場におけるプレゼンスの強化を図るとともに、ブラジル、アルゼンチン、コロンビア、南アフリカ等をターゲットに、新市場の開拓を積極化する。同社は向こう3、4年間に輸出ボリュームを現在の5000台から3倍の1万5000台に拡大することを目指している。
EMLの昨年の輸出量は1340台と、前年比74%の増加を見たが、同社のRakesh Kalra重役(MD)によると、これには南アジア地域協力連合(SAARC)諸国や西アジア/アフリカ諸国向け輸出の伸びが貢献した。同社の昨年の総販売台数9600台の内、輸出は15%を占めたと言う。
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