2002-04-22 ArtNo.28673
◆Enfield、700/800CCバイク発売検討
【バンガロール】クラシック・バイクと大型バイクの製造を専門に手掛けるRoyal Enfield Motors(REM)は、西側諸国取り分け米国及び英国の需要に応じるため大型バイク、中でも700~800CCクラスのパワー・アップを検討している。
エコノミック・タイムズとビジネス・スタンダードが4月18日、REMのSiddhartha Lal重役の言を引用し報じたところによると、米国や英国のライダーは80~100馬力、最高時速150キロ以上のハイパワーなバイクを好むがRELが目下オファーしている製品は約22馬力、最高速度も120キロ程度である。
このため現在同社の製品を購入するバイヤーはRoyal Enfieldのブランド・ネームに郷愁を抱くクラシック愛好家に限られている。この結果2001-02年の輸出台数は英国における約500台と米国における約450台を含め、合計1600台にとどまった。今年は、一昨年のほぼ2倍の2000台の輸出を目指しており、近くネパールへの輸出も開始する。目下のところ成長のペースはゆっくりしているが、2004年によりパワフルなモーターサイクルが販売されるなら、数倍の成長が望める。輸出収入は、何れのユニットに関しても国内販売の少なくとも2倍にのぼるが、その時には輸出が一層大きな役割を果たすことになる。
RELは2001年に145クロー(US$2963万)の営業額を実現、赤字経営から脱して現金利益を計上したばかりのため、控えめな成長率を予測しているが、今年の営業額は180~190クロー(3678万-3882万US$)に達する見通しと言う。
Lal重役は、長距離走行用350cc“Thunderbird”最新モデルの発売式の席上、以上の消息を語った。Thunderbirdのカルナタカ州Bangaloreにおける価格は6万6709ルピー(US$1363)、ディスク・ブレーキ・バージョンは4000ルピーほど高めで、月間400台の輸出が目指されている。また国内における月間販売台数が2500台を超えたなら輸出市場向けエディションが準備される。REM製バイクの輸出価格は1台20万ルピー(US$4087)以上だが、輸出市場における同社製品に対する需要は旺盛で、マージンも大きい。海外の顧客は希望するバイクが手に入りさえすれば、価格にはそれほど敏感でない。海外におけるRoyal Enfieldに対するブランド・リコールは想像以上で、このためREMは社名もRoyal Enfieldに改める方針を決めた。
REMは“Thunderbird 535”とともにクラシック“Bullet”のよりパワフルなバージョンを今年末に西側諸国に紹介する。10ヶ月以内に好評を博している“Bullet”の350ccスポーツ・バージョンを発売、また2004年までに米国/欧州市場向けに500ccの特別スポーツ・バージョンも発売する。車体が低めに設計されたスポーツ・タイプ350CCBulletの価格はほぼ既存のものと同じだが、外観は一新される。
一方、今日の潮流にマッチした“Thunderbird 535”を今年末に国内及び海外市場で発売するのに伴い“Bullet Lightning 535”の生産は段階的に停止される。“Lightning 535”は1999年1月に500CCバージョンに取って代わったが、年間販売台数は1000台を下回り、さしたる反響を呼ばなかった。このためRELはLightningを都市部の複数のセールス・ポイントから自発的に移動、“Electra”等の他の製品の販促に力を入れて来た。Electraは昨年、2万5000台の国内販売台数の60%を占めたと言う。
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