【ブーバネスワル/ムンバイ】丸紅は、赤字経営を続けるIndia Charge Chrome Ltd(ICCL)への出資に関心を表明している。
ビジネス・スタンダードが4月15日業界消息筋の言として報じたところによると、目下、丸紅とICCL、そして債権金融機関を代表するIndustrial Development Bank of India (IDBI)の3者協議が続けられている。
しかし丸紅が実際に投資を行うかどうかは、ICCLが2000年4月にIDBIに提出した再建パッケージが認められるか否かにかかっている。ICCLはIDBIに対して450クロー(US$9195万)の負債を抱えている。
丸紅は過去12年間にわたりICCL製品の日韓台等、極東市場におけるマーケッティング代理を務めて来た。このため丸紅がICCLの権益に関心を抱くのは不思議でない。しかしチャージクロムの国際価格の下降は、リハビリテーション・パッケージの行方とともに丸紅の最終判断に影響を及ぼす見通しだ。
ICCLは1980年代に、オリッサ州Cuttack近郊のChoudwar工業区に、払込資本58クロー/投資額308クローの100%輸出志向ユニットとして誕生した。Panda一族に率いられるIndian Metals and Ferro Alloys Ltd (IMFA)が40%、金融機関/投資信託会社/海外在住インド人/一般投資家等が、残りを出資している。
年産6万2500トンのチャージクロム製造施設と108MW(メガワット)のキャプティブ発電施設を擁するICCLは、鉱業リース権の欠如と1990年代のソ連崩壊に伴う国際価格の値下がりで、操業当初から赤字経営を強いられて来た。しかし1999年にオリッサ州政府からクロム鉱山のリース権を獲得した後、業績が改善、過去2年間は営業利益を計上している。しかしながらリハビリテーション・パッケージが承認されない限り、赤字経営を脱却することは難しいと言う。