SEAnews 2002-04-15 ArtNo.28610

【ニューデリー】昨年(2001)の外国直接投資(FDI)の流入額は37億米ドルと、前年比47.8％の成長を見た。
エコノミック・タイムズ、インディアン・エクスプレス、デカン・ヘラルドが4月11日報じたところによると、先週以上の数字を明らかにした商工省幹部は「米国預託証券(ADR)や国際預託証券(GDR)を通じた資金調達額を含めると、前年を僅かに下回るものの、世界的に外国直接投資が大幅な落ち込みを見た国際的潮流を配慮するならインドのパフォーマンスは特筆に値する」と強調した。
世界銀行は、全世界の外国直接投資流入額が2000年の1兆3000億米ドルから2001年の7600億米ドルに40％の落ち込みを見たものと予想している。世界銀行の同予測値は2001年9月11日の米国におけるテロ事件以前のデータに基づいているため、今後さらに下方修正されるものと見られる。
ＡＤＲ／ＧＤＲを加えた昨年のインドのＦＤＩ流入額は、42億8000万米ドルと、前年の46億米ドルを下回ったが、これは主に情報技術(IT)銘柄や米国経済、さらには資本市場そのものの不振からＡＤＲ／ＧＤＲを通じた資金の調達額が64.4％縮小したため。しかしながら42億8000万米ドルと言う額は、国際通貨基金(IMF)や商工省自身の当初見通しにほぼ一致している。
外国直接投資が昨年急増した主因は、各業種の外資上限規制が緩和されたため、これまでに地元との合弁方式によりインドに進出していた既存外国企業が、改めて完全出資子会社を設立したり、合弁パートナーの持分を買い取り、プレゼンスの拡張を図ったためと見られる。
インド国内の地域別流入額ではデリーが15億米ドルで、全体の53.72％を占めトップ、次いでマハラシュトラ州が6億6480万米ドルと、全体の23.23％を占め2位につけた。以下カルナタカ州、タミールナド州、アンドラプラデシュ州と続く。