【ニューデリー】今四半期のスタートにトン当たり750~1000ルピーの値上げを行った鉄鋼メーカーは、早くも圧延コイルを中心にトン当たり500~1000ルピー(US$10.25-20.51)の再値上げを検討しているようだ。
エコノミック・タイムズが4月8日伝えたところでは、業界筋は需要の拡大と米国経済復調の兆しから国際鉄鋼価格がさらに底入れするものと予想している。こうした国際的潮流は、目下支配的なトン当たり1万3000~1万3500ルピー(US$266.61-276.87)の国内価格の10~15%の上昇を招来するものと予想される。
Jindal Iron and Steel Company(JISCO)のRaman Madhok重役(MD補兼CEO)はトン当たり500~1000ルピーの値上げを検討していることを確認、他の指導的鉄鋼会社の幹部も近く第2ラウンドの値上げが行われることを示唆した。Tata Iron and Steel Company Ltd(TISCO)オフィシャルは「値上げは市場力学を反映したもので、国際価格の上昇が長期的に維持される場合にのみ実現される」と語った。
仮に値上げが具体化しても、依然として2001年第1四半期のトン当たり1万5500~1万6000ルピーのレベルを下回る。このため業界筋は数ヶ月以内にトン当たり1万5000ルピー(US$307.63)まで回復する可能性も有ると予想した。
インドの年産2700万トンの鉄鋼産業は、伝統的にユーザーが生産計画に見直しを加える第1四半期に価格の復調を見ている。指導的鉄鋼会社の某幹部は「需要が回復する強い兆候が見られるものの、値上げに関しては、それが長期的に維持可能かどうかを見極めるため満を持している」と語った。
米国が30%の保護関税(safeguard duties)を導入して以来過去数週間に国際鉄鋼価格はトン当たり20~30米ドル値上がりしている。