2002-04-09 ArtNo.28580
◆インド/シンガポール両国首相、経済協力協定専門委設置で合意
【シンガポール】インドのAtal Behari Vajpayee首相とシンガポールのGoh Chok Tong(呉作棟)首相は8日、両国間の総合的な協力関係樹立を目指す経済協力協定(EPA:Economic Partnership Agreement)締結に向け専門委員会(study group)を設けることで合意した。
シンガポールのストレート・タイムズ/ビジネス・タイムズ/聯合早報/インドのデカン・ヘラルド/インディアン・エクスプレス/エコノミック・タイムズが4月9日報じたところによると、両首脳はこの日、シンガポールの大統領官邸で1時間半にわたり会談した。席上、バジパイ首相はEPA締結に向け1ヶ月以内に専門委員会を設け、1年以内に結論を出す意向を表明した。首相は情報技術(IT)領域における両国の協力が可能で、この他、バイオテクノロジー、航空産業等にも、大きな潜在性が存在すると指摘した。
バジパイ首相は、ゴー首相に再度インドを訪問するよう要請、これに対してゴー首相は適当な時期に再訪することを約束するとともに、仮に1年内にEPA専門委員会の報告が完成するなら、インド再訪時に同協定に調印したいとの希望を表明した。
バジパイ首相は、この日、両国のビジネスマン900人以上が出席したフォーラムの席上インド・シンガポール・バイオテクノロジー・パークの創設や観光リンクの拡大を通じ、新領域における両国間のビジネス協力を拡大するよう提案した。
一方、ゴー首相は同じフォーラムの席上、インドを滑走路上の超大型航空機に譬え、国民や経済は離陸の時を待っているが、インドは経済改革や市場開放を通じエンジンを全開することを忘れてはならないと指摘した。
世界経済がリセッションに直面した昨年もインド/シンガポール両国間の貿易は3.2%の成長を遂げ、ほぼ70億Sドルに達した。今年も両国間貿易の成長基調は維持される見通しと言う。
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