【ムンバイ】インド鉄鋼業界は鋼板に続き条鋼の値上げを準備しており、上げ幅はトン当たり500ルピー前後になりそうだ。
エコノミック・タイムズが3月30日伝えたところによると、Steel Authority of India Ltd(SAIL)/Tata Iron and Steel Company Ltd (Tisco)/Vizag Steel Plant等、条鋼の製造を手掛けるメーカーのオフィシャルは、「新年度予算が、二級品や欠陥品の輸入関税を40%に、また解体船スクラップのそれを15%に、それぞれ引き上げるよう提案したことが、こうした動きの主因になっている」と指摘した。
しかし条鋼価格は鋼板ほどには値上がりしない見通しだ。これは鋼板が過去1年以上にわたりスランプに陥っていたのに対し、条鋼はその間も多少に関わらず値上げされていたため。SAILやTisco、Rashtriya Ispat Nigam等は、2001年半ば以来トン当たり100~200ルピー値上げするか、さもなければ値引きを停止して来た。このため条鋼価格は実質トン当たり500~1000ルピー値上げされていた。ちなみに国内鉄鋼業界は年間約1200万トンの条鋼を製造している。
二級品、欠陥品、船舶解体スクラップは再圧延施設や電炉により半製品やビレットに加工された後、各種条鋼の製造に用いられる。二級品や欠陥品の輸入関税を2倍の40%に引き上げるならこれらの品目の陸揚げコストはトン当たり1000ルピー上昇すると言う。