SEAnews 2002-02-28 ArtNo.28307

【チェンナイ】タミールナド州Chennai拠点のPolaris Software Lab Ltdは、最近日本に完全出資子会社を設立、日本市場の開拓に本腰を入れる構えだ。
インディアン・エクスプレスが2月25日伝えたところによると、ポラリスのArun Jain会長兼ＭＤは同紙に以上の方針を語った。それによると、最近、日立とサービス契約を結んだ同社は、ＮＥＣとは3年越しの関係を築いており、向こう3年間に日本企業10～15社と同様な戦略提携を結ぶことを目指している。
日立とはミドルウェア・ソフトウェアの開発に関わる契約を結んでおり、同ビジネスは年商1000万米ドルに成長する潜在性を備えている。バンキング製品の開発に関わるＮＥＣとのプロジェクトは、開発段階の作業をほぼ完了し、カスタマイズと実行段階を迎えている。ＮＥＣとのプロジェクトには120人の専門家が配置されているが、プロジェクトの実行段階で、必要に応じてさらに増員する方針だ。目下、ＮＥＣは同社にとって最大の顧客で、第3四半期の売上に18％ほど貢献した。
日本のビッグ・ファイブに列するＮＥＣと日立との提携は、日本企業の信頼を得る上で大いに役立つ。日本市場ではこの種の信頼を得ることが成功の鍵になる。日本は極めて難しい市場で、このため大部分のソフトウェア企業が日本市場の開拓を後回しにしている。日本は決して高成長市場ではないが、品質重視の市場で、高品質な製品／サービスはそれなりの見返りが期待できる。
また言語がエントリー・レベルの主要な関門になっている。アルファベットを用いるフランス語やドイツ語と異なり、3ヶ月や半年の言語訓練を施しただけでは日本にスタッフを配置することはできない。
目下、アジア市場が同社営業額の20.99％、北米が40.1％、欧州連合(EC)が21.7％、インドが17.3％を、それぞれ占められているが、米国とＥＣのシェアはそれぞれ45％と25％に拡大する見通しで、アジア市場のシェアは20％、残りをインドが占める見通しだ。またアジアのシェアの大部分は日本で占められると言う。