SEAnews 2002-02-19 ArtNo.28237

【ニューデリー】食品／衣料／耐久消費財／履物／宝飾品／時計等の近代化され組織化された小売ビジネス(organised retail business)の市場規模は、今年末までに1400億ルピー(US$28.7億)に達する見通しだ。
インディアン・エクスプレスが2月18日、“Images India Retail Report 2002”を引用し伝えたところによると、向こう2、3年間には、ハイパーマーケット15、大型百貨店20、大型スーパーマーケット10、中小スーパーマーケット750がインドの組織化された小売ビジネスを構成、これらの企業の向こう2年間の投資額は100億米ドルをマークするものと見られる。
小売／エンターテインメント・スペースは2、3年内にデリーとムンバイだけで250万平方フィートをマーク、その他の都市のモール・スペースも2005年までに1000万平方フィートに達する見通しだ。その際には、食品、ファッション・ビジネスが組織化された小売市場(organised retail market)の85％を占めるものと見られる。この他の潜在性のある部門としては、書籍／音楽／ギフト／耐久消費財／家庭用品／美容／ヘルスケアを挙げることができる。
2004年までに主要都市には1500のブランド・チェーンが誕生する見通しだが、これらの店舗の3分の1は専門店に転向したマルチ・ブランド店で占められるものと予想される。
とは言え、インドの13兆5000億ルピー、約3000億米ドルの消費者支出の内、組織化された民間小売部門(organised retail)のシェアは2％未満にとどまり、米国の85％、マレーシアの55％、タイの40％、ブラジルの36％、中国の20％を遙かに下回る。インド最大の小売企業の年商は55億米ドルに過ぎず、Wal-Martの2200億米ドルとは比べものにならない。それだけに同部門の今後の成長の潜在性は極めて大きい。
インド小売産業は未組織部門(unorganised sector)を含め2002年末までに8兆5700億ルピー(US$1757.6億)に達し、この内9カテゴリーのブランド小売部門の売上が8850億ルピー(US$181.5億)を記録する見通しだ。9カテゴリーの内訳は、1)組織化された食品／食品雑貨／タバコ部門200億ルピー、2)同衣料・繊維部門500億ルピー、3)同宝飾品・時計部門250億ルピー、4)同履物部門180億ルピー、5)同家庭用品部門50億ルピー、6)同耐久消費財部門150億ルピー、7)同美容・ボディー・ケア部門20億ルピー、8)同書籍・音楽・ギフト部門50億ルピー、9)同薬品部門25億ルピーと言う。