SEAnews 2002-02-07 ArtNo.28151

【コルカタ】鉄鋼業界と鉄鋼省の代表から成る独立組織“Joint Plant Committee(JPC)”はTata Iron and Steel Company Ltd (Tisco)のIndustrial Development Bank of India (IDBI)からの300クロー(US$6215万)の新規借入に対するいわゆる不反対証明(NOC:no objection certificate)の発行を拒絶した。
ビジネス・スタンダードが2月5日伝えたところによると、2001年3月31日時点で鉄鋼開発基金(SDF:Steel Development Fund)に対し元利合計1350.49クロー(US$2.8億)の負債を有するTiscoは、新規借入に際してＳＤＦの管理を委ねられたＪＰＣからＮＯＣを取得することを義務づけられている。TiscoのR C Nandrajog副社長は以上の消息を確認、「ＪＰＣはある種の説明を求めており、Tiscoは追ってこれに回答する」と語った。同氏によると、Tiscoは当初500クローの借入に対するＮＯＣの発行を求めたが、ＪＰＣは内200クローについてのみＮＯＣを発行した。借入金は運転資金に当てられる。
ＪＰＣのS K Sinha常務理事(ES)によると、ＪＰＣがＮＯＣの発行を拒絶後、ＩＤＢＩは「Tiscoは市場で借入を行う能力を備えている」との推薦状を寄せた。ＪＰＣは同行とも相談した後、ＩＤＢＩにより発行されたこの種の推薦状を裁定のベースにすることはできないと判断した。
Tiscoは鉄鋼省のN N Khanna次官にも陳情書を提出しており、ＳＤＦ経営委員会議長も務めるKhanna次官の裁定が、同案件の最終判断になる見通しと言う。
1997年の閣議決定によりTiscoは月間10～12クローの利子を支払うはずだったが、Tiscoは同利子を支払うゆとりはないとアピール、結局月間1クローを支払うことになった。Tiscoはその後ＳＤＦに対する1250クローのローン返済義務の免除を求めたが、ＳＤＦ経営委員会はTiscoのこの種の求めを政府に推薦しない方針を決めたと言う。