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2002-01-25 ArtNo.28051
◆ウィプロ、ホームPCにLinux搭載しマス・マーケット開拓
【コルカタ】インドのパーソナル・コンピューター(PC)メーカーは、マイクロソフト・ウィンドウズ・オペレーティング・システムと、インテル・プロセッサーを標準装備したいわゆる“Wintel”PCに代えてAMD CorpのプロセッサーやRed Hat IndiaのOS、Linux、さらにはSun Microsystemsがマイクロソフト・オフィスに対抗してデザインしたフリーウェアのStar Officeにシフトし始めており、地元大手PCメーカーWipro InfotechもAMD Duronプロセッサー搭載のロー・エンドPC、Super Geniusに、LinuxとStar Officeをバンドルしたセットを発売した。
インディアン・エクスプレスが1月23日報じたところによれば、Super Genius PCの価格は目下2万3000ルピー(US$476.46)前後だが、同社は2万ルピー(US$414.31)以下で販売することを検討しているもようだ。観測筋によると、こうした値下げはLinuxとStar Officeを採用して初めて可能になる。小売市場におけるマイクロソフトのOSとMSオフィスのセット価格は2万ルピー前後であるのに対し、Linuxは3500ルピー、Star Officeは無料である。ウィプロはこれらをセットにしてマス・マーケットの開拓を図る計画で、一層の値下げを準備しているとされる。
しかしウィプロ・スポークスマンは、「マス・マーケットの開拓を目指す様々な戦略を検討しているが、現状でその詳細を明らかにすることはできない」と明言を避けた。
一方、Microsoft Corp India Pvt Ltdマーケッティング広報マネージャーのPoonam Kaul女史は、「ウィプロがLinux搭載のロー・エンドPCにより、潜在的なマス市場を開拓するのは、ビジネス・センスがある。しかしウィプロのウィンドウズに対する支持がこれにより影響を受けると考えるべきではない。ウィプロとマイクロソフトは健全な関係を維持している」とコメントした。
これに対してRed HatのJaved F Tapia取締役は、「これはホーム・マーケットのLinuxへの転換のスタートを示すもので、多くのインドOEMがホームPCにLinuxを採用することを検討している。取り分けマイクロソフトが新ライセンス・ポリシーを発表して以来、こうした傾向が目立っている」と指摘した。
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