2002-01-11 ArtNo.27950
◆電力/金利が低労働コスト面の優位を相殺:WB/CCIレポート
【バンガロール】世界銀行とインド産業連盟(CII)が共同で作成した調査報告書は、「低い労働コストを武器にした優位はそう長続きせず、この種の優位は高い電力コスト、高金利、制度的な阻害要因により相殺されつつある」と警鐘している。
ビジネス・スタンダードが1月9日、CIIのOmkar Goswami主任エコノミスト及び世界銀行開発調査グループ・マクロ経済部のDavid Dollar主任の言を引用し伝えたところによると、調査は1997-2000年の間に実施され、製造業1099社をカバーしている。
例えば高い電力コストは繊維産業の利益を侵食している。全国10州の調査対象企業1099社の内70%が独自の発電所を備えているが、中小企業が独自の発電施設を設けているような国は、世界的にもインドおいて他に存在しない。
通関処理には平均15日を要し、加えて8%の金利が製造業者の利益を蝕んでいる。衣料産業のビジネス・サイクルは平均60日で、これに通関処理に要する15日を加えると、企業は運転資金の約25%を失うことになる。
報告書は、西部地区のマハラシュトラ州とグジャラート州を最良の投資地と推奨しているが、このことは南部の2州、アンドラプラデシュ州とカルナタカ州にとって大きな挑戦と言える。
インド製造業の潜在性を全面的に発揮させるためには、国際競争力をつける必要があるが、そのためにも経済改革を続ける必要があると言う。
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