【プネー】中央銀行Reserve Bank of India(RBI)は、インフレが低水準なことを配慮するとともに、政府の資金調達を容易にする狙いから今後も低金利政策を維持する方針だ。
エコノミック・タイムズが1月7日伝えたところによると、RBIのBimal Jalan総裁はマハラシュトラ州Puneで催された銀行セミナーの会場でマスコミに、以上の考えを語った。
それによると、インフレが20年来の最低レベルにあることから過度な通貨供給の拡大を恐れる必要がない。政府は2002年3月末までの今会計年度内に11万9000クロー(US$246.52億)を市場で調達することを目指している。同調達計画はほぼ完了しているが、アナリストらはさらに2万~2万5000クローが調達されるものと予想している。
ジャラン総裁は、償還期間10年の国債利回りが、今会計年度初めの11%から8%を割り込むレベルまで下降したことを中央銀行が満足しているのか否か、さらにはパキスタン国境の最近の緊張が金融市場に与える影響に関して、「市況に影響を及ぼすような発言は控える」と述べ、コメントを拒んだ。
総裁によれば、中央銀行が昨年10月に公定歩合を7%から6.5%引き下げたにも関わらず、銀行界は貸出金利を下方修正していないが、銀行体系全体の金利は下降している。
先週金曜、ルピー相場は1米ドル=48.27ルピーの過去最低を記録したが、ジャラン総裁はルピー相場に関してもコメントすることを控えた。パキスタン国境の緊張が高まる中で輸入業者の米ドル買いが拡大しているが、中央銀行は観望姿勢をとっている。ジャラン総裁はこの点に関して「必要と認められた際には、中央銀行は何時でも市場に介入する」とだけ語った。