2002-01-10 ArtNo.27922
◆TPC/GAIL、共同でダブホール・パワーの買収目指す
【ムンバイ】マハラシュトラ州ムンバイ拠点の電力会社Tata Power Company Ltd(TPC)と国営Gas Authority of India Ltd(GAIL)は、米国のエネルギー会社Enronが売却を図るDabhol Power Company (DPC)の権益に共同入札する可能性を検討している。
エコノミック・タイムズが1月8日報じたところによれば、TPCのAdi Engineer重役(MD)は、PTI通信のインタビューに応じ「傘下のTrombayプラントにガスを供給しているGAILとは長期にわたる協力関係を有するため、GAILと共同でDPCの入札に参加する可能性を否定するものではない」と語った。それによると同氏はGAILのProshanto Banerjee会長と、同問題を巡り一連の会談を行ったが、DPCのプロモーター3社、Enron/GE/Bechtelとの機密協定(confidentiality agreement)調印の遅れから結論を出すに至っていない。
GAILのBanerjee会長もこの点に関して、「TPCとの提携はビジネス・センスを有する」と語った。それによるとGAILがDPCを経営する際には、発電所の経営に長けたパートナーを必要とし、またTPCがDPCを経営する際にはLNGターミナル経営の面で専門家の支援を必要とする。このためGAILとTPCは相互補完の協力体制を組むことができる。また両社がそれぞれ独自にDPCの85%の権益買収に入札するにしても、将来の両社の提携は常に歓迎される。このためGAILはDPC側から機密協定への調印の意向が表明されるのを待っていると言う。
Engineer氏によると、国際ビジネスの再編を強いられるEnronには他の優先課題が有るものと見られるが、機密協定の調印が遅れれば、プロジェクトの評価作業への着手も遅れるため、DPCの権益買収はさらに遠のくことになると言う。
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