【コルカタ】Tata Iron and Steel Company Ltd(TISCO)は、年産100万トンの条鋼製造施設を追加建設し、鋼板に偏った製品ミックスの均衡を回復する計画だ。
エコノミック・タイムズが12月20日伝えたところによると、Tiscoは年産50万トンの棒鋼/鋼線製造施設とやはり年産50万トンの建築用鋼材(structural steel)製造施設を設けることを計画している。これにはおよそ1000クロー(US$2.08億)の投資を必要とするものと見られるが、Tiscoはまだ資本支出の具体的な額を算出していない。
Tiscoは過去7年間に7000クロー(US$14.57億)近くを投じ、設備を近代化、年産200万トンの熱間圧延鋼帯と同120万トンの冷間圧延鋼の製造施設を追加した。この結果、合計設備能力は年産250万トンから350万トンに拡大、当初50:50だった鋼板と条鋼の製造比率は70:30に変化した。しかし現在鋼板は世界的に供給過剰で、価格も軟化している。それに引き替え条鋼価格は向こう数年改善もしくは安定を保つ見通しだ。しかしTiscoは半完成品(semis:semi-finished products)の比率はこれまで通り全体の5%にとどめる。
ジャールカンド州Jamshedpurに設けた工場の販売可能な鉄鋼製品350万トンの内、条鋼と半完成品が130万トン、主に熱間圧延コイル(HRC)と冷間圧延(CR)製品から成る鋼板が220万トンを占めている。新設備が追加されると、棒鋼/鋼線の年間製造能力は80万トンに、建築用鋼材/半完成品のそれは150万トンに拡大する。条鋼製造能力の拡張に合わせて新LDショップを設けることも計画されている。