2001-12-14 ArtNo.27813
◆リセッションでロー・エンドPCモニターの需要拡大
【バンガロール】世界的リセッションと米国における9月11日のテロ事件は国内経済、取り分け情報技術(IT)産業に深刻な影響を及ぼしたものの、ローエンド・コンピューター・モニターの売れ行きはかえって活気を取り戻した。
デカン・ヘラルドが12月11日伝えたところによると、Samsung Electronics India Information & Telecommunication Ltd(SEITL)ディスプレー部門のカントリー・プロダクト・マネージャー、Sonal Anand氏は「14インチ・モニターは生産停止の運命に有り、Samsungも今年12月までに生産を打ちきるはずだったが、ここに来て世界的に需要が急増したことから、来年3月まで生産を続ける方針を決めた」と語った。それによると、多くのメーカーがその生産を停止したことからインドやマレーシア等の一部のアジア諸国、さらにはメキシコ、アルゼンチン等で14インチ・モニターの供給が逼迫、Samsungを含む少なからぬ企業が改めて生産拡大の方針を決めた。14インチ・モニターと次のクラスのモニターの価格差は10米ドルに過ぎないものの、バルク購入する法人は、多額の経費を節約できる。
モニター・ビジネスはピークに達し、需給が均衡しており、次の上げ潮は2002年半ば以降になる見通しだ。生産拡大に邁進して来た一部のプレーヤーは生産規模を維持するのが困難になっている。しかし今のところまだ撤退するものはなく、戦術転換により乗り切りを図っている。
2001年第4四半期(2001/10-12)のモニター・ビジネスは、昨年同期に比べマイナス成長に陥り、業界は需要喚起を図っている。今会計年度末に向けた政府部門の購買拡大、教育部門における新イニシアチブ、新州の発足、これら新州の情報技術(IT)イニシアチブ等に伴う需要拡大が期待されている。しかし法人部門の需要は8~10%の低調な伸びが続いており、ホーム・マーケットやアップグレーディング・マーケットの伸び、さらにはコール・センター、サイバー・カフェ、小売法人、銀行業界等ののゼロ・ラジエーション・モニターに対する需要拡大が予想されている。また17インチ・モニター需要の伸びの80%に貢献するSOHO市場やIT業界のハイエンド・モデル需要は健在で、SEITL等のプレーヤーの自信の支えになっていると言う。
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