2001-11-23 ArtNo.27635
◆BSNL、主要6都市結ぶVoIPネットワーク構築
【コルカタ】公共部門の全国基本電話サービス会社Bharat Sanchar Nigam Ltd(BSNL)は、7クロー(US$146万)を投じて国内主要6都市を結ぶインターネット・プロトコル(IP)ベースの電話網構築を図っている。
インディアン・エクスプレスとエコノミック・タイムズが11月21日、BSNLのP Ganesh副理事長(deputy director general)の言を引用し伝えたところによれば、グジャラート州アーマダバード、デリー、カルナタカ州バンガロール、タミールナド州チェンナイ、西ベンガル州コルカタ、マハラシュトラ州プネーの6都市には、6つのノッドが設けられ、通常の電話網と同じチャンネル上にIPベースのネットワークが構築される。IPスイッチ、ゲートウェイ等のハードウェアやソフトウェアの据付はIndian Telecom Industries (ITI)に委ねられた。同パイロット・プロジェクトは2002年3月までに稼働する。パイロット・プロジェクトが成功したならBSNLは第1期プロジェクトとして新たに21都市にノッドを設ける計画だ。
目下のところVoIP(voice-over-IP)サービスは閉鎖的ユーザー・グループ内部での利用が認められており、ユーザーはリース回線上にそれ自身のハードウェア及びソフトウェアを用いてVoIPネットワークを構築せねばならない。しかし電信局(DOT)は既にVoIPベースの公衆回線サービスを認める方針を決めており、複数のの電話会社がテレコム・ネットワークを利用したVoIPサービスの提供を検討している。
VoIPサービス市場の開放は様々な斬新なサービスを提供する機会をもたらす反面、基本電話サービス会社の収入を縮小させる。しかしこうした技術的転換は直ちに生じる訳ではなく、インターネット・テレフォニーの十分な質的向上が2年内に実現する可能性は小さい。Forrester Researchの報告によれば、2004年までに国際長距離電話の10%がIPテレフォニーに転換されるが、これに伴う電話会社の収入面の損失は4%にとどまると言う。
Leading Edge Technology & Consultants (P) LtdのSatish Choudhury重役(CEO)によると、中国ではChina Unicomが330都市をリンクしたVoIPサービスを提供しており、この点からもインド最大の基本電話サービス会社BSNLがインドのIPテレフォニー市場の主要プレーヤーになる可能性は大きいと言う。
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