SEAnews 2001-11-16 ArtNo.27592

【ムンバイ】デンマーク拠点の年商6億5000万クローネのDanmetals A/Sは、アンドラプラデシュ州ハイデラバードを拠点にアルミ圧延製品やアルミ線材の製造を手掛ける赤字会社Pennar Aluminium Company Ltd (Palco)の買収を目指している。
インディアン・エクスプレスが11月15日報じたところによれば、マハラシュトラ州Nagpurや他の地に設けられたPalcoの工場施設を視察し、満足したDanmetalsは、Palcoの管財代理Industrial Development Bank of India (IDBI)に詳細な買収提案を提出したが、ＩＤＢＩはまだ方針を決めていない。Hindustan Aluminium Company Ltd(HINDALCO)やSterlite Industries Ltd(SIL)のプロモーターもPalco買収入札に参加したものの、ＩＤＢＩはこれらの入札者のオファーに満足せず、3社にオファー内容に見直しを加えるよう求めた。しかし3社が見直しに応じなかった際には、Danmetalsのオファーが最も魅力的とされる。
アルミ圧延製品やコンダクターの製造を手掛けるPalcoは1998年に、不健全企業と判定され、Industrial and Financial Reconstruction (BIFR)の管理下に置かれた。Palcoのリハビリテーション計画はBIFRにより、1998年以来ペンディングされているが、Palcoは製品の輸出を続け、輸出振興資本財輸入(EPCG)スキームの輸出義務を履行するとともに、海外市場における良好なブランド・イメージの維持を図っている。2000年12月31日時点でPalcoの累積損失は217.98クロー(US$4542万)、資本ベースは58.72クロー(US$1224万)、負債総額は300クロー(US$6251万)強にのぼるが、Palcoの工場は国内のアルミニウム二次製造業者の中では最良なものに数えられ、135クローの製品を欧州、東南アジア市場に輸出している。
Danmetalsは工場・機械設備の代金として110クロー(US$2292万)と負債総額の10％を支払い、その後5年間に負債残額を等分して毎年支払うことを提案した。ＩＤＢＩが最終的にDanmetalsの提案を受け入れたなら、米国でアルミ・ビジネスを手掛けるAE Incも、Danmetalsと手を携え買収に加わる見通しだ。
PalcoのNagpur工場は月間700トンのコンバージョン業務を手掛けているが、設備能力は2500トンに達する。2000年12月末時点でPalcoは175クロー(US$3647万)の支払い義務を有し、金利支払いの未納分が別に142クロー(US$2959万)にのぼる。