【コルカタ】インドの鉄鋼製造会社は、国内/国外経済のスローダウンに関わらず国営Steel Authority of India Ltd(SAIL)を除き、ここ数ヶ月生産量を拡大している。
ビジネス・スタンダードが11月15日報じたところによれば、こうした生産の拡大は、国際市場における熱間圧延(HR)コイルと冷間圧延(CR)コイルの価格が僅かに持ち直したことに支えられているものと見られる。
CRコイルの欧州市場における現在の価格はトン当たり300米ドルだが、独立国家共同体(CIS)諸国ではその実、今年1月のトン当たり240米ドルから現在の210米ドルに下降している。
これに対してHRコイルの欧州市場における価格は今年1月までのトン当たり190米ドルから現在の210米ドルに回復、CIS諸国でも今年1月までの140米ドルから160米ドルに上昇した。
今年初7ヶ月(2001/4-10)と今年10月のTata Iron and Steel Company Ltd(TISCO)の生産量は、昨年同期に比べ各6.6%と4.2%、Vishakatpanam Steel Plant (VSP)のそれは14.6%と19.1%、Essar Steel Ltd(ESL)やJindal等の他の大手鉄鋼会社のそれは、0.7%と7%、小規模業者のそれは0.6%と6.6%、それぞれ増加、国内鉄鋼業界全体としては、年初7か月に0.6%、今年10月に5.3%の増加を見た。今年10月の国内鉄鋼生産は昨年同月の1752万5000トンから1763万トンに拡大した。しかしSAILの生産量に限っては年初7ヶ月に5.23%、今年10月に0.94%の落ち込みを見た。
大手鉄鋼会社の年初7ヶ月の鉄鋼完成品(finished steel)の生産量は、昨年同期の723万2000トンから724万4000トンに拡大した。