【ニューデリー】インドのバス・メーカー、Tata Engineering and Locomotive Company Ltd(TELCO)とAshok Leyland Ltd(ALL)は昨年(2000/4-2001/3)、2万8032台のバスを販売、前年の2万7144台に比べ3.27%増加した。しかし昨年のバス販売台数の伸びは、一昨年の10.9%に比べ顕著に鈍化している。
エコノミック・タイムズが11月13日、インド自動車製造業者協会(SIAM:Society of Indian Automobile Manufacturers)の発表を引用し伝えたところによれば、インド第3のバス・メーカーになったスウェーデンのトラック製造会社、AB Volvoのインド子会社は、先月製造を開始したばかりのため、Telco/ALL2社の製造台数が国内製造台数の全てを成している。バスとは対照的にトラックの昨年の販売台数は、前年比29.4%減の5万9465台にとどまった。
ALLのAmol J Sandil取締役(セールス&マーケッティング担当)がロイター通信に語ったところによると、今年のバス販売台数もほぼ昨年並みの成長を維持できる見通しだ。今年上半期(2001/4-9)のバス・シャーシーの販売台数は約9500台と、昨年同期の1万2000台からほぼ20%下降した。これは主に国営バス運行会社の予算引き締めに伴うものだが、下半期には復調が望める。ちなみに国営バス運行会社の購買が国内需要全体のほぼ70%を占め、民間バス会社が残りのシェアを占める。
長期的にはバスの販売台数は、国内総生産(GDP)の成長に相応した伸びを見る見通しだ。この他、鉄道のパフォーマンスや各州を結ぶ道路網の整備も、バス販売の伸びに影響を及ぼす。今日国民の移動の80%が道路に依存しているが、Mahindra & Mahindra、Toyota、TELCO等が販売する多目的車もバス市場を蚕食している。市内運行バスが、バス需要全体の50%近くを占め、長距離運行バスの需要は、鉄道の普及により限られていると言う。