SEAnews 2001-10-30 ArtNo.27465

【ムンバイ】Finolex Industries Ltd(FIL)はポリ塩化ビニール(PVC)の製造能力の拡張計画を当面棚上げし、国内及び国際的な市場動向を見た上、適当な時機に改めて実行に移す計画だ。
インディアン・エクスプレスが10月29日、ＦＩＬの年次報告書を引用し報じたところによれば、ＦＩＬは現在国内ＰＶＣ市場の16％のシェアを占め、国内ＰＶＣプレーヤーの中では3位にランクされている。インドのＰＶＣ製造能力は年間75万8000トン、これに対して需要は70万トン強とほぼ均衡している。昨年の国内需要は約5％の成長を見、向こう10年、毎年二桁成長が見込まれている。世界貿易機関(WTO)の次期協議の過程で、インドが現在40％のＰＶＣ輸入関税を引き下げる可能性があるものの、その際には輸入原料の関税も引き下げられるものと見られ、同社の利益マージンに対する影響は軽減されるはずだ。
ＰＶＣ市況の周期的変動に対する抵抗力をつける狙いからＦＩＬはＰＶＣパイプの製造を手掛け、ＰＶＣパイプの国内市場をリードしている。現在インド国内の排水管には主にRCCパイプが用いられているが、今後その一部に同社が開発したＰＶＣパイプ新製品が用いられるようになる見通しと言う。