2001-10-29 ArtNo.27441
◆RIL、US$50億LNGプロジェクトの実行延期
【ムンバイ】ダブホール・プロジェクトの紛糾や液化天然ガス(LNG)市場の先行き不透明からReliance Groupは50億米ドルと見積もられるLNGプロジェクトの実行を延期した。
エコノミック・タイムズが10月27日報じたところによれば、リライアンス・グループは今年2月にBritish Petroleum(BP)及びNational Iranian Oil Company(NIOC)と年産800万トンのLNGプロジェクトに関わる覚書を交換した。プロジェクトの実行延期は事業化調査の結果を配慮した上で決定されたものと見られる。プロジェクトにはリライアンスとBPが各25%、NIOCが50%を出資するはずだった。
しかしリライアンス・スポークスマンによると、同社はグジャラート州Jamnagar港の拡張計画を実行する方針だ。同港は防波堤の建設や浚渫工事を必要とすることなく、輸入LNGを陸揚げでき、経済性と競争力に富んでいる。
当該プロジェクトはインドにおける最大規模のもので、液化プラント、再ガス化プラント、LNGターミナル、運輸施設の建設が含まれるが、潜在的エンド・ユーザーを見出すことが難いことから建設工事の発注や関係契約を結ぶことが困難になっている。
アナリストによると、エンロン傘下のDabhol Power Company(DPC)が電力料徴収難に直面した教訓からベース・ロード・プラント(常時供給可能な最小電力のみで運転される発電所)の代替燃料としてLNGを用いることの不適切さが明らかになり、インドにLNGベースの発電所を建設することはほとんど不可能になった。このため多くのLNGプレーヤーがダブホール事件後、進退共に窮する困難な状況に陥っていると言う。
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