2001-10-25 ArtNo.27415
◆ウィプロ、テレコム事業の縮小でLatticeがNortel凌ぐ最大顧客に
【ニューデリー】Wiproのテレコム事業は次期四半期も引き続き縮小する見通しで、エネルギー領域で活躍するLattice Groupが、テレコム機器メーカー、Nortelに代わり、最大顧客として浮上、テレコム部門の衰勢を窺わせている。
エコノミック・タイムズが10月22日伝えたところによると、ウィプロのVivek Paul主任は同紙に以上の消息を語った。それによるとLattice Groupは今年4月にウィプロと、総額7000万米ドルの3年契約を結んだ。
ウィプロは今四半期の売上の伸びが15%にとどまったにも関わらず、見直し後の通年の売上見通しを明らかにしないが、その理由は、市場の成長が持続すると見ているため。また全国ソフトウェア・サービス企業協会(NASSCOM:National Association of Software and Services Companies)が米国におけるテロ事件が発生後、1ヶ月以上を経過した今になっても見直し後の情報技術(IT)産業の今年の成長予測を発表していないことも理由の1つ。とは言え、Nasscomは今年の成長率予測を40%以下に設定するものと見られる。
現在の設備稼働率は67%前後で、11%のスタッフは休暇をとっている。同社は今後もジャスト・イン・タイムの雇用政策を維持するが、雇用領域はシステム統合、パッケージ・インプリメンテーション、データ・ウェアハウジング、インフラストラクチャー・アウトソーシング等の新ビジネスが中心になる。
ウィプロはまたコンサルティング等のハイ・エンド領域の開拓に照準を合わせている。同部門はこれまでビッグ5によりほとんど独占されて来た。ウィプロは最近米国のコンサルタント会社TMNGと提携、複数の顧客に対するコンサルタント・サービスを開始した。
インドIT企業に対する価格圧力は現実のものになっており、ウィプロも例外でない。しかしウィプロはバリュー・チェーンを遡り、影響を最小限に抑制していると言う。
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