【ニューデリー】Gas Authority of India Ltd(GAIL)は先週金曜(9/28)、電力料支払い不能に陥ったマハラシュトラ州電力局(MSEB)や州政府との紛争でプロジェクト全体が立ち行かなくなったDabhol Power Company(DPC)の液化天然ガス(LNG)施設に関心を表明した。
エコノミック・タイムズが9月29日報じたところによれば、GAILのProshanto Banerjee会長兼MDは、この日記者会見し、「ダブホール・プロジェクトのプロモーター、エンロンやDPCあるいは関係金融機関の何れからも、そのようなオファーがなされた訳ではなく、マハラシュトラ州政府やエンロンとの関係商談も行っていない。しかしその様な機会が生じるなら、勿論検討する」と語った。
それによると、GAILはダブホール・プロジェクトの再建パッケージを立案中の金融機関とも接触しておらず、このため当該LNG施設を購入する確率や価格について今コメントすることはできないと言う。
消息筋によれば、Industrial Development Bank of India (IDBI)に率いられる金融機関は、GAILにマハラシュトラ州に設けられたエンロンのLNG輸入ターミナルと再ガス化施設を買収する意向を打診したとされる。エンロンはダブホールに年間500万トンの処理能力を有するLNG施設を設けており、この内280万トンは2183MW(メガワット)の発電プロジェクトに充当、残りはマハラシュトラ州内の他の企業に売却することを予定していた。しかしMSEBとの電力料支払いを巡る紛争から第1期プロジェクト分の740MWの発電施設の操業を停止、1444MWの発電施設を設ける第2期プロジェクトの工事もストップしている。