【ムンバイ】食用原油の輸入拡大でインド精油業界及びバナスパチ部門の活況が再現されそうだ。アナリストは精油所の稼働率が向こう数ヶ月間に10~15%アップするものと予想している。
インディアン・エクスプレスが9月24日伝えたところによれば、過去3年間国内精油部門は、精製済み製品の大量輸入で、稼働率の低下に悩まされて来たが、新食用油年度(2001/11-2002/10)には状況が一変する見通しだ。既に2000年11月から2001年8月の間の食用油輸入量は414万8000トンに拡大、内原油が66%を占めた。これに対して前年同期には347万2000トンの食用油が輸入され、内47%が原油、残りは精製済み製品だった。今年に入って原油の輸入比率が拡大したのは、精製済み製品に対する輸入関税率が92.4%に上方修正された反面、原油の輸入関税は75%にとどめられたため。アナリストによると、精製済み製品の輸入から原油へのシフトは国内精油業界には福音で、今後より多くのビジネスを得られる見通しだ。
世界第4位の食用油産業を擁するインドには、約400の精油所と200のバナスパチ工場が存在するが、インド溶剤抽出業者協会(SEAI:Solvent Extractor's Association of India)のデータによれば、これらのユニットの大部分が50%前後の稼働率を強いられて来た。