2001-09-20 ArtNo.27118
◆対米ソフトウェア輸出5.5%ダウン:FICCI予想
【ニューデリー】米国経済のスローダウンからインドの対米ソフトウェア輸出は5.5%の落ち込みが予想される。このためインドの情報技術(IT)企業は米国に代わる市場の開拓を目指している。
エコノミック・タイムズが9月18日、インド商工会議所連盟(FICCI:Federation of Indian Chambers of Commerce and Industry)の調査レポートを引用し伝えたところによると、調査を受けたインドの指導的IT企業の60%は、ソフトウェア・サービス/パッケージ/専門サービスの需要は既に下降していると見ている。また45%の者はソフトウェア・サービスの価格が下降したと回答した。こうした中で指導的IT企業はいずれも欧州オフィスの開設や欧州業務の拡張を通じて米国景気後退の影響乗り切りを図っている。欧州の主要な市場としてはフランス、ドイツ、スイス、スカンジナビア諸国が指摘された。
こうしたことからインドのIT輸出に占める欧州のシェアは現在の23%から27%に拡大、欧州向け輸出額は24%の成長を見るものと予想されている。インドのソフトウェア産業は、目下のところ欧州IT需要の0.42%のシェアを占めているに過ぎない。
インドIT企業は米国以外の地域のオフショア・ソフトウェア・デベロプメント・ビジネスの開拓を図っている。一部のインド企業はオンサイト・デベロプメント業務が下降し、オフショア・プロジェクト・デベロプメントにシフトするものと見ている。
FICCIの調査レポートは、オフショア・ソフトウェア・プログラミング/グローバル・ソフトウェア・アウトソーシング/プロフェッショナル・サービス(例えばコンサルティング)を、インドIT企業が欧州市場を開拓する際のキー領域と指摘している。
また調査を受けた者の70%が、戦略提携が成功の鍵になると回答しており、欧州市場開拓の阻害要因としては、出入国規則、政策、言語、文化面の問題が指摘された。
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