2001-09-18 ArtNo.27097
◆Oswal/Spic/Chambal/RCFが、パラディープ燐酸塩民営化に応札
【ムンバイ】インド政府が民営化を図るParadeep Phosphate Ltd (PPL)の74%の政府持分買収を目指し、1)Oswal Chemicals and Fertilisers Ltd(OCFL)、2)Southern Petrochemical Industries Corporation (SPIC)、3)Chambal Fertilisers and Chemicals Ltd (CFCL)、4)Rashtriya Chemicals and Fertilisers (RCF) の4社がレースを展開しているもようだ。
インディアン・エクスプレスが9月17日報じたところによると、オリッサ州Paradeepに設けた年産192万トンの燐酸塩肥料工場を最近稼働させ、東部市場のシェアを手に入れたOCFLの幹部は、PPL民営化入札に応募した事実を確認した。首尾良く落札できれば、OCFLはパラディープに2つの製造拠点を持つことになり、東部地区におけるプレゼンスを大幅に強化する。
SPICはこれ以前に既存事業を補完する合弁事業の機会を探っているとしており、PPL権益買収の機会を見逃すことはないものと見られる。
また先頃、ビジネス・ポートフォリオを補強し、インド全国に足場を築く狙いからPPL入札に参加する意向を表明したRCFの幹部は、同社のビジネスを補強する上でPPLもしくはSteel Authority of India Ltd(SAIL)傘下のRourkela Fertilizer Plant(RFP)の権益取得は極めて重要な鍵になると語った。
消息筋によると、上記4社は目下デュー・ディリジェンスを進めている。政府はDeloitte Touch Tohmatsu India Pvt Ltdを顧問に指名、入札準備を進めている。PPLの払込資本は341.7クロー(US$7252万:株式資本224クロー/優先株117.7クロー)、1999-2000年度の営業額は887.8クロー(US$1.88億)。燐酸二アンモニウム(DAP:di-ammonium phosphate)/NPK(窒素燐酸カリ)肥料/硫酸/燐酸の製造を手掛け、取り分けDAPの年産能力は72万トンとアジア最大規模を誇るPPLはキャプティブ発電所も有する。
PPLはDAP製造能力の拡張を計画しており、燐酸の製造能力も2倍に拡張される。また単一製品(DAP)への過度の依存を軽減する狙いから、年産各50万トンのアンモニアと尿素製造施設を建設、事業を多角化することも計画している。しかしながら多額の負債と過剰人員を抱え、金利負担が生産コストを押し上げていると言う。
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