2001-09-13 ArtNo.27048
◆証券市場の動向未掌握を認めた蔵相は少なくとも正直:首相
【ニューデリー】バジパイ首相は、このほど「株式市場で何が起こっているかを理解していないことを認めたヤシュワント・シンハ蔵相は少なくとも正直ではある」と、蔵相を擁護した。
エコノミック・タイムズが9月11日伝えたところによると、インディアン・エクスプレスのインタビューに応じた首相は、最近の株式市場を巡る一連のスキャンダルに触れ、「確かに未経験に伴うある種の過失が存在したと思う」とする一方、「証券市場で何が起こっているのか、投資家が注視すべきトレンドはと言った点に関して、『何が起こっているのか知らなかった』と答えた蔵相の発言は、十分ではないにしろ、少なくとも正直さは評価できる」とコメントした。
インド最大の投信会社Unit Trust of Indiaが株式投資に失敗し、支払い困難に陥っていることを認めたことから、野党はシンハ蔵相の退陣を要求した。その後一連の証券市場を巡るスキャンダルが明るみに出、国内経済がリセッションに直面する中で、蔵相の経済運営全般に対する批判の声も高まった。
今月初めに内閣の小幅な改造を行った首相はこの点に関して「国内経済が直面する様々な問題の責任を蔵相1人に負わせ、スケープゴートにするのはフェアではない。制御不可能な様々な問題が存在し、ストック・マーケットもその1つ」と蔵相をカバーしたが、その一方で「経済運営の面である種の自己満足が存在したことも否定できない」と指摘した。
「蔵相指導下の大蔵省に問題が生じているのか」との質問に、首相は「だからこそシンハが依然として蔵相を務めている。彼は問題の所在と、修復の方法を心得ている」と語った。
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