【ニューデリー】インドのパーソナル・コンピューター(PC)市場の今年(2001-02)の成長率は、昨年の56%から16%前後に鈍化する見通しだ。
エコノミック・タイムズとビジネス・スタンダードが9月6/7日、市場調査会社International Data Corporation (IDC)のレポートを引用し伝えたところによると、第1四半期(2001/4-6)の成長率は11%にとどまった。例年第1四半期にはホーム・バイヤーの需要が高まり、昨年(2000-01)も、ホーム・ユーザーの需要が市場の成長を牽引したが、今年はそうした傾向が見られない。
今年第1四半期の消費者用デスクトップPC出荷量の伸びは、昨年同期の28%から7%に、商用デスクトップPCのそれは同55%から14%に、それぞれ鈍化した。
マクロ的な経済困難は今年一杯持続するものと見られ、消費者支出の低迷も続くものと予想される。消費の減退は政府/金融/教育部門を除く全ての部門に及んでいる。
しかし地元PCアセンブラーは、厳しい経済環境の中で最もコスト効率の良い製品購入を望むバイヤーの風潮から多少に関わらず恩恵を受けられそうだ。
IDCの見通しは、情報技術(IT)製造業者協会(MAIT:Manufacturers' Association of Information Technology)が数ヶ月前に発表した見通しと、ほぼ一致している。Maitは、今年(2001-02)のPC販売は250万台をマークするが、成長率は昨年の34%から30%に鈍化すると予想した。それによると、昨年(2000-01)のPC販売台数は180万台と、業界観測筋の予測を5万台ほど上回ったものの、成長率は前年の37%から34%に鈍化した。昨年のPC販売は額では前年の4874クローから6153クロー(US$13.06億)に26%成長した。またインド国内PC市場全体の53%を占める未組織部門(unorganised sector:ノーブランド組み立て業者)の成長が抑制され、組織部門の成長に対する期待が高まった。