【ニューデリー】Essar Oil Ltd(EOL)は2002年4月に石油製品の価格統制(APM:administered price mechanism)が解除されるのと同時にガソリンとディーゼル油の小売ビジネスに乗り出す方針だ。
エコノミック・タイムズとデカン・ヘラルドが9月7日伝えたところによると、EOLのRaj K Varmaマーケッティング担当主任(CEO)はPTI通信に以上の方針を語った。それによると、EOLは、Romanian National Oil Company Petromと手を結び、小売ビジネスに進出する。同社は全国1700カ所に小売り店舗を設ける計画で、これらの店舗は3年内にオープンする。
インド政府は来年4月1日にAPMを解除するとともに燃料油の輸送・小売業務に対する規制も緩和、目下国営石油会社により独占されているこれらの業務を民間に開放する。EOLは石油小売市場に参入するための条件の1つ、石油部門に対する最低2000クロー(US$4.24億)の投資義務を既にクリアしている。
EOLはまた国営石油小売会社IBP Co Ltdの33.58%の政府持分売却入札に応募している。石油小売市場進出計画の青写真は既に完成しており、IBPの政府持分を買収できなくても、計画は予定通り実行する。小売ネットワーク・インフラの構築にはリース&ハイヤー方式を採用するため、それほど多額な投資は必要としない。
EOLが8000クロー(US$16.98億)を投じてグジャラート州Vadinarに建設中の年間処理能力1200万トンの製油所は2003年半ばに稼働する予定だが、それまでの間の石油製品のソーシングに問題はない。当面は、国営石油会社の製油所から製品を調達する。国営石油会社は独自の小売網を設けているが、これらの石油会社は余剰能力を備えており、加えて国内消費は低迷している。製品のソーシングはAPMが解除された時点における国営石油製油所の余剰能力をベースに実行される。しかし何れの国営石油会社ともまだ関係交渉を行っていないと言う。