【ニューデリー】台湾拠点のコンピューター・メーカーAcerは、パーソナル・コンピューター(PC)販売の拡大と、サービス・ビジネスの拡張を通じて、インドにおける今年の営業額を昨年の130クローから220クロー(US$4669万)に拡大する計画だ。
エコノミック・タイムズ、ビジネス・スタンダード、インディアン・エクスプレスが8月24日、Acer IndiaのS Rajendran重役(マーケッティング担当GM)の言を引用し報じたところによれば、エイサー・インディアはインドにおけるフル・イヤーの操業を初めて実現した2001年3月期年度に3万8000ユニットのPCを出荷、インドPC市場の3.5%のシェアを占めた。目下のところポンディシェリー工場は月間3000ユニットを製造しているが、今年末には月間5000ユニットのフル稼働態勢に入る。同キャパシティーは2003年までに月間1万ユニット、したがって年間12万ユニットに拡張される。これにより多国籍ブランドPC市場の13%のシェアを占めることを目指している。ちなみに多国籍ブランドは目下インドPC市場の28%、また地元製ノー・ブランドPCは54%のシェアを占めている。ポンディシェリー工場にはこれまでに9クローが投じられたが、次期会計年度には別に5クローが投資される。
台湾の親会社が100%出資するエイサー・インディアはまたサービス業務を拡大する計画で、ファシリティー・マネージメント・サービス(FMS)と情報技術(IT)コンサルティングに照準を合わせている。既にここ数ヶ月間だけでCoca-Cola、Sona Steering、National Fertilizers、Indian Council for Medical Research、Bacarose、Maharashtra Industrial Development Corporation、Registrar General of India等、8社とFMS契約を結んだ。FMS契約の下、法人顧客は施設管理業務をアウトソーシングでき、エイサーは社員を顧客の工場やオフィスに派遣して設備の管理を引き受ける。
エイサー・インディアはまた一部の国営銀行と、コール・センター設置に関わるITコンサルティング交渉を進めている。目下のところエイサーはコンサルティング・サービスのみを提供しているが、徐々にハードウェアの納入・据え付けまでサービスを拡張、エンド・ツー・エンドのソリューション提供を目指す。
FMSとITコンサルティングはPC及びサービス売上の拡大に貢献するだけでなく、より高いマージンも保証する。サービス収入は目下売上の9~10%を占めているが2003年までに25%に拡大する見通しだ。
今年通年の売上は220クローが見込まれるが、利益の伸びはそれほど期待できない。同社は銀行、保険、教育機関をターゲットにパーソナル・コンピューター(PC)の売り込みを図る。エイサー・インディアは関税支払いが免除されたソフトウェア開発業者や教育機関に対するものを含め、約1000万米ドルを直接請求(direct billing)している。しかし既存ビジネスが軌道に乗るまでの向こう1年間はPC小売市場に進出する計画はないと言う。