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2001-08-02 ArtNo.26716
◆政府、金融機関にダブホール発電事業の救済パッケージ立案指示
【ニューデリー】インド政府はIndustrial Development Bank of India (IDBI)に率いられる国内金融機関にマハラシュトラ州における29億米ドルDabhol発電プロジェクトの救済パッケージを準備するよう求めた。
インディアン・エクスプレスとエコノミック・タイムズが7月31日報じたところによれば、インド政府のこうした動きは、Dabhol Power Company(DPC)のプロモーターを務める米国拠点のエネルギー・メジャーEnronがインド電力市場からの全面撤退を宣言したのと時を同じくしている。関係救済パッケージは今週中にもAjit Kumar大蔵次官に率いられるエンロン問題担当ハイレベル委員会に提出される見通しだ。
金融機関筋によると、救済パッケージの目的はダブホール・プロジェクト第2期工事を完成させることにある。第2期工事の完成にはなお5億5000万米ドルを注入する必要が有り、金融機関は内3億2000万米ドルの融資に応じる姿勢を見せている。残る2億3000万米ドルを別途アレンジする必要が有るが、エンロンは新資金の注入を欲していない。このため金融機関は新たな投資家を見つけるか、自ら資金を追加注入せねばならない。
電力省幹部は、「プロジェクトが完成するまでは、買い手を見出すのは難しい。このため金融機関はマハラシュトラ州政府に、不足分の出資を求めることを検討している。何れにしても州政府は月間95クローの固定料金を支払う必要がある。目下こうした線に沿った話し合いが州政府との間で進められている」と語った。
プロジェクトの既存契約は何れもエンロンとの間で結ばれているため、インド政府はエンロンがプロジェクトを完成させた後に手を引くよう希望している。エンロンは金融機関が自ら、あるいは新投資家を誘致することを通じて、2億3000万米ドルの投資資金をアレンジするなら、プロジェクトを完成させることを原則的に認めている。
8月3日には日本輸出入銀行の代表も地元金融機関の代表と会合し、関係パッケージの内容を協議する。
一方、電力料に関しては、エンロンは1ユニット当たり3.59ルピーをオファーしたが、インド政府は2.80ルピーまで引き下げるよう求めている。金融機関は、中央政府や州政府が様々なコンセションをオファーする中で、エンロンが一層の値下げを行うことが可能と見ている。エンロンに対してオファーされたコンセションには、輸入機材に対する関税引き下げ、販売税率のカット、輸送料の引き下げ、発電プロジェクトからの液化天然ガス(LNG)ターミナルの分離が含まれる。
金融機関はまたLNGの供給業者も5~10%の値下げに応じられるのではないかと見ていると言う。
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