SEAnews 2001-07-31 ArtNo.26690

【バンガロール】スウェーデン拠点の大型トラックメーカー、AB Volvoの現地子会社Volvo India Ltd(VIL)は、今年上半期(2001/1-6)の売上が予想を下回ったにも関わらず、一連のトラック及びバス新モデルをインド市場に投入する計画だ。
ビジネス・スタンダードが7月26日、VILのRavi Uppal重役(MD)の言として報じたところによれば、昨年の売上は205クロー前後だったが、今年は上半期の不振に関わらず、9月以降に需要の復調が見込め、通年では300クロー(US$6388万)に達するものと予想される。そして来年は採算ラインの実現が目指される。
ＶＩＬは最近傘下に収めたRenault及びMackステーブルのモデルをインドに投入する可能性も検討している。例えばMackの大型トラックやRenaultの軽・中型商用車の販売を計画している。
しかし当面は既存製品の充実に力を入れる方針で、今年9月には建設業界をターゲットに3車軸の清掃車(tipper)と積載量55トンの清掃トレーラー(tip trailer)を発売する。インド市場に初めて紹介するティッパーの価格は320万～450万ルピー(US$6.8万-9.6万)。ティップ・トレーラーはコンクリート・ミックス等の運送に適している。コスト効率の上から小型車は大型車に転換されつつあり、これに伴い同社の製品に対する需要も拡大する見通しだ。
ＶＩＬはまた地元パートナーと共同でポピュラーな多車軸の二階建てバス“Olympian”を近く発売、来年末までにはエアコン付きコーチ約400台を製造する。カルナタカ州バンガロール拠点のバス・ボディー製造業者と手を組んだＶＩＬは、来年半ばまでに月間最低30台のバスの製造を開始することを目指している。
海軍、沿岸警備隊、港湾局等を中心にボルボ製Pentaエンジンに対する需要は年率15％の成長を見ている。250-500 Kvaパワー製品の市場シェアは10％前後で、これまでに約2000台を据え付けた。この他、海事用85-160Kva発電機、100-200HP産業用モービル・エンジン、700-1900 HP海事商用エンジン、80-350Kva海事補助エンジン等の発売も計画している。
ＶＩＬはインド・ビジネスに当面525クロー(US$1.12億)を投資する計画だ。進出以来過去3年間に約350クロー(US$7453万)を投資、約1000台のマシーンを販売した。顧客の85％は繰り返し同社に注文を行っている。
ＶＩＬの総合的なポスト・セール・サービス契約は好評で、3年間の契約期限を迎えた顧客の多くが2年の延長契約を結んでいる。インドはボルボの主要な国際部品調達拠点になっており、この点に関してはトヨタと手を結んでいると言う。